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<2007年世界女子カーリング選手権大会日本代表チーム選考会>
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アジアで初めての開催となる世界カーリング選手権が青森県で行われる。開催国、日本からの出場はトリノオリンピックに出場し2006年日本選手権にも優勝したチーム青森が代表に内定していたが、小野寺・林の主力選手2名が抜けたため、日本選手権2位のチーム長野との代表決定戦を行うこととなった。
<チーム青森フォトグラフ集><チーム長野フォトグラフ集>
日程:2006年12月16日(土)〜17日(日)
会場:北海道常呂町カーリングホール
<参加チーム>
チーム青森:目黒萌絵・本橋麻里・山浦麻葉・寺田桜子・余湖明日香
チーム長野:土屋由加子・園部淳子・園部智子・佐藤みつき・佐藤美幸
試合ルール:5回戦中先に3勝したチームが日本代表チームとなる。
第1試合 第2試合 第3試合 第4試合 第5試合
チーム/エンド |
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計 |
チーム青森
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チーム長野◎
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3
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チーム青森苦しんで掴んだ世界選手権日本代表!
チーム青森が、2日間全5試合、試合時間合計15時間にも及ぶ決戦に勝利し、地元青森で行われる2007年世界選手権日本代表の座を掴んだ。
前半は、スキップ目黒のミスショットによりチーム長野にリードを許すも、粘りを見せ後半少ないチャンスを生かし逆転勝ち。
苦しんだ末に自分たちの力で勝ち取った日本代表の座に、本当に喜んだチーム青森の選手達。
安倍コーチは試合後、「青森には負けて帰れないというプレッシャーの中、選手たちは勝ちにこだわった試合をした。この2日間でチームの成長を感じた。中でもスキップ目黒が一番の成長。」とコメント。目黒には「責任を持って投げろ」とプレッシャーをかけていたと言う。(2006.12.17)
(写真上:勝利して肩を組んで喜ぶチーム青森・下:応援に来てくれた観客に手を振る)
チーム/エンド |
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計 |
チーム青森
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チーム長野◎
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1
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2
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7
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チーム長野2勝目!決着は最終戦へ。
両チームが譲らない展開の中、第8エンドにチーム青森目黒のスーパーショット後に、チーム長野土屋のすばらしいドローショットで試合の優位に立ちそのまま勝利。(2006.12.17)
(写真:チーム長野サードの園部のショット)
チーム/エンド |
1 |
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計 |
チーム長野
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0
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1
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0
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チーム青森◎
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2
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1
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1
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0
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7
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チーム青森2勝目!王手!
選考会2日目朝8時からの試合開始にも、チーム青森は前日の第2試合後半の好調を維持し、前半から得点を取り終始リードして勝利。2勝目を先に取りいよいよ王手。(2006.12.17)
(写真:第10エンド本橋のラストストーン)
チーム/エンド |
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計 |
チーム青森
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チーム長野◎
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6
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チーム青森1勝!
チーム青森が終盤、粘りを見せて逆転勝ち。これで1勝1敗とした。(2006.12.16)
(写真:苦しんでつかんだ勝利に喜ぶチーム青森)
チーム/エンド |
1 |
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計 |
チーム長野
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2
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0
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2
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3
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チーム青森◎
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0
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2
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4
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8
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チーム長野が1勝!
チーム青森は、痛恨のミスショットにより初戦を落とし、苦しいスタートとなった。(2006.12.16)
(写真:先勝して喜ぶチーム長野の選手)
2007年世界選手権日本代表は、チーム青森に決定した。
地元青森で開催されるだけに絶対に負けて帰ることのできないプレッシャーの中、チーム青森は苦しみながらも自分たちの力で世界選手権日本代表の座を勝ち取った。
同じチームと5試合連続して行う短期戦で、大事な第1試合を中盤までリードしながらも後半に相手のナイスショットと自分たちのミスショットで逆転され、いやな負け方をした。同じような短期戦では、パシフィック選手権の準決勝で中国と対戦し、予選では勝った相手に第1試合負け、立て直せないまま2試合目も負けてしまい、結果3位に終わっていた。
そのいやな雰囲気を思わせるような流れだった。しかし、新生・チーム青森は成長していた。
第1試合が終わってたったの1時間半後に行われた第2試合では、前半はリード許すも後半粘りを見せ、3点差を大逆転して勝利し、1日目を1勝1敗で終わらせた。
2日目は、朝8時からの試合開始にも関わらず、前半からナイスショットを決めリードし、そのまま逃げ切り2勝目、王手をかけた。
続く第4試合は、両チームがスーパーショットを決める好ゲームとなったが、最後はチーム長野のショットが勝った。これで、お互い2勝2敗となり最終戦で決着が着くこととなった。
この日3試合目となる第5試合、両チームとも疲れはピークに達し最後は精神力の勝負となる。
前半はチーム青森のミスショットにより、チーム長野がリード。後半に入りようやく青森のショットが決まりだした。勝負を決めたのは青森が同点として迎えた第8エンド、青森は先攻となるので不利なはずだったが、攻めた。ハウスにストーンを集め相手のミスショットもあったが3点を取り、それが決め手となり勝利した。
2日間で全5試合、試合時間合計15時間にも及ぶ壮絶な戦いは、両チームの力はほぼ互角の中、絶対に負けられないプレッシャーもありながら、試合をするたびに成長していったチーム青森の「勝ちたい」と思う気持ちが勝ったのではないかと感じた。
安倍コーチも試合後、「青森へは負けて帰れないというプレッシャーの中で、選手たちの成長を感じた。我慢して我慢して、勝ちにこだわった試合ができるようになった。」とコメントした。
特に一番の成長はスキップの目黒と言うように、安倍コーチも目黒に対しては「責任を持って投げろ」とプレッシャーをかけていた中で、目黒はミスショットもあったが気持ちを切り替え、勝負所のチャンスを生かすショットも数多く見られた。
3月の世界選手権に向けては、もう一度ゲームプランの練り直しと世界の強豪国を相手に色々な場面でも対応できるようチーム作りをし、挑みたいとのこと。
目指すは、その先にあるバンクーバーオリンピックへの出場権。そのためのポイントを取ることが一番の狙いである。
最後に、敗れはしたが、チーム長野の実力はこの2日間を通して日本全国に知れたことだろう。
正確なショットを連発するスキップの土屋選手、サードとして大事なショットも決め、さらにはチームのムードメーカーとしても大活躍した園部淳子選手などの存在は、これかの日本のカーリングを盛り上げていくためには、欠かせない存在だろう。
今後は、チーム青森だけではなくチーム長野やその他のチームも注目されること、そしてどのチームが日本の代表として世界の大会に出ても活躍できることを願っています。
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